栄養管理について②
前回に引き続き、今回は炭水化物についてお話しをします。
炭水化物は大まかに糖質と食物繊維に分けられます。
糖質のなかに含まれるグルコース(ブドウ糖)は
血液中でほぼ一定に維持され、脳細胞や赤血球、
腎臓髄質細胞などのエネルギー源となります。
グルコースは生命維持に重要なエネルギー源ではありますが、
元来、炭水化物の摂取量が少ない犬や猫などの
肉食動物では体内でタンパク質から
グルコースをつくり血糖値を維持しています。
そのため、炭水化物の多い食事を与えていると
糖質過多になり肥満や糖尿病になりやすくなります。
食物繊維には不溶性と水溶性があり、
不溶性食物繊維は低エネルギー、高繊維の減量食に取り入れられます。
水溶性食物繊維は海藻などに多く含まれ、
便通改善や減量効果、大腸がんの予防などが期待できます。
しかし、多量の食物繊維を含む食事は
本来持っている消化能力に適さないので
特別な場合以外は避けるべきだと言われています。
特に成長期、妊娠後期、強いストレスを受けたときなどでは
マイナス効果が増大する可能性があり、
通常繊維含有率は5%以下にするのが良いとされています。
ヒトの健康でも色々と注意が必要な炭水化物ですが、
ワンちゃんたちにとっても摂る量に注意しないと
病気のリスクが出てきていまいます。
野菜でも意外と糖質の多いものもあるので、
食材選びにも注意をしてあげてください。